前世の記憶有り。

前世は神、人間界の視察として人間に紛れて生活していたよ。

本当は人間界の視察とは
ただの口実で、前前世、神だった「管理人」の生まれ変わりを
人間界で見つけてしまったから、あの人の姿を忘れられなくて、視察という理由付けで人間界へ降りてしまったよ。

最初は一目見るだけだった。
だけど、抑えられなかった。
恋をしてしまったんだ。

勿論人間との恋は禁忌。

バレたら二度と天界へは戻れない。
それでもいいから、一緒に居たい。

なんて幸せはつかの間。
あの人の姿と重ねて抱いていたものは、すべて幻想で、最終的に裏切られ、×されてしまう。

裏切られた恋は憎しみへと変わった。

次に生まれ変わったら絶対復讐してやる、そう思っていたのに。

いざ再会してみると、「管理人」のあの子は、神のあの人とも、裏切ったあの人とも違った。
そんなの、復讐なんてできっこないじゃないか。

…この気持ちはもう誰にぶつけることもできないんだ。

そしてボクは今、世界一愛し、一生憎み続ける相手と、一緒に過ごしている。